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保育園における、電話対応
保育士の皆さん、保育中に電話番を担当することはありますか?
私が勤務している保育園では、保育士が電話を取り、そしてその受け答えをする必要があることがあります。
勿論、基本的に電話を受けるのは事務所に仕事となっています。
ですが、早番・遅番・土曜日番の際は事務所が機能していないために、
保育士が電話番を担当することがあるのです。
実際に私も保育園勤務中に、電話番を何度も担当してきましたが、
やはり慣れないと適切な受け答えをするのは難しいことですね。
ただ、言葉遣いが丁寧なだけでは良い電話対応というには足りません。
電話に出たは良いものの、担当者にしか答えられない質問をされたり、
時には、保護者から保育にまつわる専門知識を問われることもあります。
そんな時に、「分からない、どうしよう」と慌てるのではなく、
簡潔かつ明瞭に、そして的確な受け答えをして対応していきたいものです!
私自身も未だに上手く対応出来ているとは言えませんが・・・、
経験の中で学んだ『受け答えのコツ』や、『気をつけていること』等をお伝えしていきたいと思いますので良かったら参考にしてみて下さい。
今回の記事では、私が受けてきた電話連絡の中でも特に多かった
『保護者から園児の欠席連絡を受けたら』
というパターンについてお伝えしていきたいと思います。
電話対応の流れ
【基本の流れ】
【電話の受け答え時の基本の流れ】
1.あいさつをする。
2.保育園名と保育士の名前を名乗る。
3.相手の名前を伺う。
(*先方が名乗らなかった場合のみ)
4.用件を伺う。→必要に応じて質問をする。
5.伺った件を了承した旨を伝える。
6.相手が電話を切るのを待ってから、電話を切る。
【具体的な流れ】
【1.あいさつをする】
〇保育士:おはようございます。(「お世話になっております」or「お待たせしました」etc.)
⇒保護者:おはようございます。
【2.保育園名と保育士の名前を名乗る】
(*先方が名乗らなかった場合は相手の名前を伺う)
〇保育士:〇〇保育園の◇◇と申します。
⇒保護者:△組のA子の母です。いつもお世話になっております。
【3.用件を伺う】
〇保育士:お世話になっております。本日はどうされましたか?
⇒保護者:A子が昨日の夜から38.5℃の熱があり咳や鼻水も酷いので、今日一日お休みして病院を受診したいと思います。
【4.伺った件を了承した旨を伝える】
〇保育士:そうだったのですね。承知致しました。ご連絡ありがとうございます。
⇒保護者:では、どうぞ宜しくお願いします。失礼致します。
【5.相手が電話を切るのを待ってから、電話を切る】
〇保育士:はい、失礼致します。どうかお大事にして下さい。
⇒保護者(電話を切る)⇒ 〇保育士(電話を切る)
上記の例は細かい点を全て簡略化したやり取りの一例です。
実際にはもっと確認しなくてはならない事項も細かくありますし、
このようにスムーズにいかないことも多々ありますので、
一つずつ気をつけるべきポイントを確認していきたいと思います。
更に詳しいポイント!
①あいさつ
電話に出てすぐのあいさつは、受け手の印象を左右することがあるので大切です。
「はい、〇〇保育園です」などと話し始めても問題があるわけではありませんが、
あいさつがあるとより丁寧な電話対応となるので、意識すると良いでしょう。
あいさつは一般的に普段日常で使用するものを選べば大丈夫です。
朝方⇒「おはようございます」
日中⇒「こんにちは」
夕暮れ時⇒「こんばんは」
電話にすぐに出られなくて、相手に待たせてしまった場合には、
「お待たせして申し訳ありません」などと伝えると柔らかい印象となります。
②保育園名と保育士の名前を名乗る・相手の名前を伺う
「〇〇保育園の、◇◇です」
うっかり、保育園名だけを伝えて
自分の名前を伝え忘れてしまわないように気を付けて下さい。
電話に出ている保育士が誰なのか、その名前をはっきりと伝えることは
相手にとってより安心感がある電話での会話となります。
そして保育士が自分の名前を名乗った後、自然な流れで相手も名乗ってくれるようでしたら、
そのまま用件を伺ってしまって構いません。
しかし、
相手が名前を名乗る前に用件に入ってしまうようだったら要注意です。
電話の相手の名前を忘れずに確認するようにしましょう。
「失礼ですが、お名前を伺っても宜しいでしょうか」と丁寧に尋ねましょう。
相手方もうっかり失念してしまっただけだと思うので、すぐに答えてくれるはずです。
園児の保護者であった場合には、
「クラス・園児の名前」それぞれをしっかり聞きましょうね!
③用件を伺う
当たり前ですが、電話をしてきたからには、相手には何か伝えたい用件があるということです。
しっかりと聞き取り、その内容を把握しましょう。
場合によっては、ただ受け身の態度で聞くだけではなく
こちらから質問をして詳しく状況を確認をすることも大切です。
では、例をいくつか挙げてそれぞれの受け答えについて説明していきましょう。
保護者からの連絡で、以下の言葉を受けたと仮定して下さい。
あなたならどのように対応しますか・・・?
一緒に考えながら読み進めてみて下さいね。
例1
『子どもが風邪気味で、咳と鼻水の症状が酷いので休ませます。熱はありません』
『本日は仕事が休みになったので、家庭保育で休みます。体調は良く元気です。』
これらのパターンは、初めから保護者が欠席の理由を明確に伝えてくれています。
特別気になる事項がない限り、こちらからは執拗に質問をする必要はないでしょう。
例2
『子どもの体調が悪いので休みます』
よく気を付けて対応しなくてはいけないパターンです。
このまま、「分かりました。どうかお大事にして下さいね」などと言って電話を切ってはいけませんよ。
これではあまりにも情報が足りません。
体調不良ということは分かっても、具体的にどのような症状があるのかまでは分かっていません。
保育園は集団生活の場です。
園児一人一人の健康状態を保育士がしっかりと把握していることは、とても重要なことなのです。
例えばお休み連絡のあったお子さんが何か感染症にかかっていた、というような場合には保育園でも様々な対処をする必要があります。
手洗いうがいを徹底したり、
園内の床・棚などの消毒を強化したり・・・。
インフルエンザなどの感染力が強いウイルスに関しては、
感染した園児が所属しているクラスの園児たちを、他のクラスの園児たちとは活動を分ける、
などという特別な対応を取るケースだってあるのです。
その為、保護者から体調不良によるお休みの連絡を受けた際には、しっかりとその症状まで確認をするようにして下さい。
上記の例のように、
保護者の方から詳しくお子さんの体調不良の症状を伝えてくれるとは限りませんので、
保育士自身が質問をして、昨日から今朝にかけての様子をしっかりと確認しなくてはならないのです。
「そうなのですね。今はどのような症状がありますか」
と尋ね、具体的な症状を確認していきましょう。
症状
発症してからの経過、及び現在の症状まで聞けたらベストです。
▢咳
▢鼻水
▢熱(*熱がある場合は、何時頃から何℃あるか)
▢下痢
▢嘔吐
・・・などなど。
その他の様子
▢受診予定
▢機嫌
▢食欲
・・・などなど。
以上となります。
確認すべき項目は、場合によっては多くなることがあります。
長電話になり、相手に不信感を与えないためにもスムーズな言葉のやり取りが出来ることが望ましいです。
とても重要な項目でしたので、少し長くなりましたね。では、次の例です。
例3
『子どもの体調が良くなってきましたが、念のため今日もお休みます』
こちらも、例2の時と同様にそのまま「はい分かりました」と切ってはいけませんよ。
情報が足りないままですので、もう少し踏み込んで確認するようにして下さい。
発症時にどのような症状があって、それがどの程度改善されているのか、
を聞き取ることが大切です。
「昨日は熱でお休みでしたものね。良くなってきたとのことで、安心しました」
「現在、お熱はもう平熱に戻ったのですか?」
体調が良くなってきた、という表現には人によって様々な幅があります。
例えば・・・<熱風邪>
・高熱が微熱程度に下がった。(*症状がまだある)
・高熱が平熱まで下がったが、解熱剤を服用している。(*症状なし、完全に治癒したとはいえない)
・高熱があったが、既に平熱である。解熱剤も服用していない。(*症状なし)
例え熱が平熱まで下がったのだとしても、
解熱剤を服用している状態では、まだ登園を控えてもらわなくてはならないので注意しましょう。
例えば・・・<胃腸炎>
・下痢や嘔吐の回数が減ったが、まだ一日に数回症状がある。(*症状がまだある)
・下痢や嘔吐は一日全くなく、食欲もある。(*症状なし)
それぞれ、「良くなってきた」ことに違いはありませんが症状の重さが異なっていますよね。
ですので、
『子どもの体調が良くなってきましたが、念のために今日も休みます』とだけ伝えられた際には、
きちんと現在の症状まで確認をとるようにして下さい。
では、最後の例です。
例4
『今日は欠席します』
こちらは、「例2」・「例3」の時よりも更に要注意のケースと言えます。
どうして欠席をするのか、その理由が全く分からない状態だからです。
「承知致しました。本日は欠席ですね」
の言葉に続けて、
「〇〇ちゃん、体調を崩されてしまったのですか? それとも家庭保育でしょうか?」
とすぐに尋ねるようにして下さい。
▢欠席の理由(⇒体調不良 or 家庭保育)
*体調不良の場合は「例2」・「例3」の確認事項までしっかりと尋ねる。
④伺った件を了承した旨を伝える。
保護者からの電話連絡で伺った件については、
最後にその内容を了承したということを丁寧に伝えて下さい。
【用件を伺った後の流れ】
「かしこまりました」
↓
「本日はお休みということですね」
↓
「ご連絡ありがとうございました」
↓
「では、お大事にして下さい」
スムーズに伝えられるようになると、保護者も安心して電話を終えることが出来ますね。
⑤電話を切るタイミング
これは保育園に限らず、一般的な電話対応の基礎です。
相手が切るのを待ってから切るようにして下さい。
詳しくお伝えしますと、電話には以下のようなルールがあるのです。
電話を掛けた側が切る。
電話を受けた側はその後で切る。
間違っても、先に切ってはいけませんよ。
「早く話を終わらせようとしている」などと悪い印象を与えてしまいかねません。
特別なケースでもない限り、
掛かってきた電話に出たら、相手側より先に切ることはNGです。
保護者から掛かってきた電話は、丁寧に分かりやすく対応しよう!
保育園で電話番を担当していると、想定もしえない電話連絡を突然受けて戸惑うこともあるかもしれません。
今回は中でも、「保護者から園児の欠席連絡を受けたら」というケースを想定して
その受け答えに役に立つ記事をお伝えしていきました。
抑えるべきところを抑えて、
要領よく明瞭に電話対応が出来るようになると良いですね!
電話に限らず、保護者への対応は分かりやすく、丁寧であることが大切です。
焦らずに対応出来るように、普段からイメージトレーニングなどをするのもオススメです。
りこ
本日の記事はここまで。
最後まで読んで下さって、ありがとうございました!
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